AGU RESEARCH

理工学部

  • 理工学部 化学・生命科学科
  • 掲載日 2024/04/26
  • 薬剤性光線過敏症の原因となるケトプロフェンの光化学反応を解明
  • 柏原 航 助教
  • 湿布薬や飲み薬などに薬効成分として含まれている非ステロイド系抗炎症薬の成分であるケトプロフェンは、ときに薬剤性光線過敏症という副作用を発症することで知られています。今回、柏原助教は、過渡吸収分光法という分光学的手法を用いた実験と分子動力学計算による理論分析を組み合わせることにより、これまで明かされてこなかった光線過敏症に結びつく詳細なメカニズムを明らかにし、「日本光医学・光生物学会」で「奨励賞」を受賞しました。

  • 理工学部 物理科学科
  • 掲載日 2023/06/22
  • 実験室で宇宙プラズマ衝撃波の生成に成功。
    その成果を米科学誌に論文発表
  • 山崎 了 教授
  • 超新星残骸などに存在する宇宙プラズマ衝撃波で作られると考えられる宇宙線。そのメカニズムの解明において、従来は人工衛星による観測が唯一の実証研究の手段でしたが、青山学院大学・山崎了教授ら8大学の共同研究グループが大型レーザーを用いた実験によって実験室内に宇宙プラズマ衝撃波を生成させることに成功し、その成果を米科学誌“Physical Review E”に論文として発表しました。

  • 理工学部 物理科学科
  • 掲載日 2023/06/19
  • 高温超伝導磁石の開発手法を追究
    〜NMRの小型汎用化の実現を目指す〜
  • 元木 貴則 助教
  • 高温超伝導を実現するバルク磁石育成技術の確立が、多彩な分野に用いられるNMR(核磁気共鳴装置)の小型化・省消費電力化につながるとして、元木貴則助教の研究がNEDO「未踏チャレンジ2050」に採択されました。有機化合物などの構造解析に用いられるNMRは極低温域まで冷却する必要がありますが、元木助教の開発する高温超伝導磁石育成技術によって、従来より広い温度帯での稼働につながり、活用しやすい装置の開発が実現すると期待されます。

  • 理工学部 物理科学科
  • 掲載日 2023/06/16
  • 細胞内の染色体の動きを表す数式を発見
    〜生命の神秘を物理学的観点から解き明かす〜
  • 坂上 貴洋 教授
  • 生体の細胞内における染色体の動きが、ブラウン運動を元にした物理学的にシンプルな数式で表現できることを発見した坂上貴洋教授が参加する共同研究が、権威ある科学雑誌“Physical Review Letters”に掲載されました。細胞内の動きという生物学領域を、ブラウン運動に基づく考え方をベースに物理学的視点からとらえ、細胞内で動く染色体(クロマチン)の動きをシンプルな数式で表現。今後、遺伝の仕組み解明につながることが期待されます。